知らぬ間に2011年になっていました。私ササタニーチェの年末年始は取材ラッシュで大忙し。年末なんて夜の8時まで東京で取材。次の日は大阪で朝10時から取材でカメラのバッテリーを充電する時間もありませんでした。。。。次回作はかなり気合が入っております。詳細は近日公開予定!! さてさて、蝋人形の前回のつづき。 戦後の石川県に一人の実業家がいました。彼の名前は中嶋孝司。現在では当たり前の産業、「ラブホテル」の創始者で通称モーテル王とも呼ばれました。 彼は1963年、石川県に日本で初めてのドライブイン型ラブホテルを建設し、その世界のパイオニア的存在となりました。 モータリゼーションの普及と共に同じような形のラブホテルは全国に増殖。一大産業に発展し、中嶋孝司氏は横浜に「ホテルニュー京浜」を建設。一世を風靡します。 そして中年にさしかかった頃、いいときの自分の姿を残したいと、彼はなんと自分の蝋人形を作ってしまいました。 注目すべきはこのバブリーな社長室!シャンデリア!絨毯!寅の剥製!一枚板の机!もちろん後ろにあるのは中島孝司氏の肖像画。 しかし2003年に中嶋孝司氏は他界されています。今回は息子の中嶋光氏にお話をお伺いしました。 自分の父親の、しかも自分と同い年の時代の蝋人形があるというのは、一体どういう気持ちがするものでしょうか。蝋人形でないとこの不思議さは出ませんね。 蝋人形の魅力は半永久的に維持が可能なところに在ります。燃えない限り、ずっとそこにいるのです。 社長室のドアを開ける。すると蝋人形の中嶋孝司氏が出迎える。それで驚く客をニコニコ見つめながら「やあ!こっちこっち」と奥から本物の孝司氏が登場。 彼はこうして客を驚かせることを日課にしていたそうです。いやはや。面白い人も居るものです。 なんとこの蝋人形、孝司氏のお葬式(お別れ会)にも出席したそうです。死んだはずの人が、しかも30年くらい前の姿で立っている。こりゃへんてこな光景です。 しかし列席者はそれをみて非常に懐かしんでいたそうな。。。。その雰囲気といい、本人のお茶目な人格が伺えます。 蝋塊独歩 予告編 へ GO!!
by sasatani-chez
| 2011-01-20 21:03
| 巡礼
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